(ミュータブル・エコロジー)
2021年は、東日本大震災から10年、ブラックサタデーの山火事から12年という節目の年である。この10年の間に、オーストラリアと日本では過酷な環境現象が増加し、私たちのコミュニティや文化に衝撃を与え、人間の行動や活動が与える影響について疑問を投げかけて来た。アートやデザインは、このような人間と人間以外の生態の相関関係を紐解き、よりよく理解する機会を提供してくれる。ここで、アートは、説明のための道具でもなければ、「自然科学」の代わりでもない。むしろ、アートは詩的で感情的な体験を私たちに提供してくれる。そこから新しい認識や知識が生まれる。例えば、この世界での新しい感じ方や在り方、個々のアイデンティティや文化をどう生きたり伝えたりしていくのか、政治的な行動へと向かっていくことなどである。T.J.デモスの提唱する社会・文化・政治に対するアートの重要な役割によると、アートとは、消費可能な資源だとか機能的な道具だと考えられるよりも崇高なものである。アートとは、世界の一部であり、人間の知覚の一部であり、相関関係の再考の一部であると見なされる。「Mutable Ecologies」は、国家という枠組みを超えたプロジェクトであり、アートにおける革新が、変化していく環境条件が生み出す影響をどのように問いかけるのかを考察し、生態学的な未来への新しい洞察や気づきを提供する。
このプロジェクトでは、オーストラリアと日本の第一線で活躍するクリエーターたちが、オンラインでの展示・パフォーマンス・公開討論を通じて自らの作品や研究を発表する。生態系の移り変わりを体感してもらうことを前提としたプロジェクトであり、アクティビティや技術、プレゼンテーションを通じ、環境の変遷へアートが参画する。「Mutable Ecologies」は、アーティスト、市民、組織を結びつけ、ネットワークや知識を深めたり、既存のパートナーシップを強化する。このプロジェクトは、オーストラリアと日本の強い文化的結びつきを明らかにするもので、共通する価値観や、コミュニティとの関わりや復興、環境に優しい持続可能な未来への取り組み示している。
「変容する生態系」は、環境の変化と影響に関心を寄せたプロジェクトで、テーマに対して反射的に反応しようとする姿勢と真っ向から対立するかたちで、前向きかつ思慮深く取り組むことを目指したものである。現代のメディアサイクルは、市民や政治家の意識を近視眼的に現在に集める傾向があり、特定の視点、それも大抵は特権を持つ人々からの視点で報道し、すぐに次の出来事に移り行き、歴史を曖昧にしていく。同様に、現代アートも、モダニズムの遺物に由来する「新しさ」や「今」に惹かれる傾向と無縁ではない。記念日は、過去を振り返る瞬間であると同時に、歴史・近しい過去・現在という全体を見渡す機会でもある。「変容する生態系」に選出されたアーティストたちは、生態系という複雑な領域に着目する。彼らの作品は物質的・社会的・象徴的なものが相互に結びついている場となり、そこに居合わせた私たちが情動的な体験をすることで、新しい認識が生まれてくるのである。
2011年に起こった、東北地方太平洋沖地震・津波・福島第一原子力発電所の事故を含む、東日本大震災から10年以上経過したが、震災がもたらした社会的・環境的・政治的な影響は今でも残っておりずっと対処し続けられている。これらの影響は、特に福島県の帰還困難区域に戻ろうとする、あるいは立ち退きを余儀なくされたコミュニティに顕著に表れる。「Don’t Follow the Wind」では、観客が訪れることのできない立入禁止区域でアート展を開催することにより、現在も続くコミュニティへの影響や問題の複雑さを浮き彫りにする。この中には、帰宅困難区域が、住民・元住民・訪問者にとってどのように認識され、いま現在どのような意味を持っているかをめぐる矛盾や論争も含まれている。藤井光の作品もまたこの帰宅困難区域を探求する。美術館や保存修復師の役割に焦点を当て、福島県の文化遺産の救出・修復・保存を通じて東日本大震災という出来事を紐解いていく。工芸品を救い出したり文化的な思い出の意義をめぐる際の会話が明らかにするのは、物・コミュニティ・トラウマ・遺産は互いに影響を及ぼし合っているいうことである。
一方で、日本は、戦争で核爆弾を被弾した唯一の国として語られることが多いが、オーストラリアのアボリジニやトレス海峡諸島の人々を含む多くの先住民の(社会的、文化的、物質的、政治的な)生態系も、核実験により大きな影響を受けてきた。 ヨニー・スカルスの作品は、南オーストラリア州のウーメラで英国が行った核実験を、物質的・美的・政治的に表している。この作品は、スカルスの属する一族の土地がどのような影響を受けたか、オーストラリアとイギリスの政府がこの土地とその人々にどのような認識を持っていたかという植民地主義的な価値観を、力強く可視化している。
クリントン・ナイナの作品では、この地に最初に主権を有していた人々が気候変動をどう理解しているかが表現される。気候や生態系の未来に関する会話や議論に、アボリジニやトレス海峡諸島民の声を取り入れることは必要不可欠である。というのも、これらのコミュニティは、大地に関する文化的知識を持っているだけでなく、入植者の植民地化及び資本主義的な行動によって、彼らの土地・人々・文化が変容し(その多くは破壊され)てきたという生きた経験を持っているからである。
「変容する生態系」のもうひとつの重要なテーマは、人間の活動によって影響を受けている、特有の生態系のある場所で活動するアーティストたちである。上村洋一の音響と映像の作品は、オホーツク海での流氷のフィールドワークから生まれてきた。流氷は、シベリアで凍り北海道に流れ着く。上村は、物質と技術、環境が交わることを示す情動的で臨場感のあるインスタレーションを制作し、変化する気候や人間と非人間の間に存在する曖昧な関係に注目を促す。ポリー・スタントンの映像作品は、オーストラリアのマレーにある塩湖の独特な地形をたどり、自然界とそれを産業化することについて詩的な考察を行う。彼女の作品は、その場にいるような親密な体験を提供すると同時に、この独特な地形を俯瞰する体験も提供する。毛利悠子も、同様に複雑な生態系にアプローチし、東京の地下鉄の地下水漏れをDIYで修理する様子を民族誌的な視点から紹介している。何世紀にもわたって東京(そして江戸)では人工的な水の管理が歴史的に行われてきており、このような「インスタント・アーキテクチャー」による水漏れの修理が、人間・私たち人間の歴史・都市の生態系の特異な相互関係を明らかにする。
これらの展示に併せて、森林の生息地、寒冷地の科学とコミュニケーション、大気や局地的気候の新たな探求、食べものを演奏可能なハイブリッド楽器にすることをテーマにした、一連のライブイベントやディスカッションも開催される。
「変容する生態系」で展示される作品は、問題を解決するために作られたものでも、状況を「単純化」するために作られたものでも、歴史を「記録にする」ために作られたものでもない。作品たちが解き明かす問題は重層的で常に変化しており、作品が提示する状況は入り組んでおり、作品が明かす歴史は過去ではなく現在進行形である。このプロジェクトが目指すのは、絶えず変わりゆく相互に繋がっている私たちの世界の持つ複雑性ー相関的な自然、体感することや、大抵の場合衝撃的である人間というものーを、認識し認めることである。
キュレーション クリステン・シャープ, フィリップ・サマルツィス そして アンドリュー・テトラフ
(07)アーティスト
- Don’t Follow the Wind (b. 2015) 福島県・日本
- 藤井光 (b. 1976) 東京・日本
- 上村洋一 (b. 1982) 千葉・日本
- 毛利悠子 (b. 1980) 東京・日本
- クリントン・ナイナ (b. 1971) ナーム・ オーストラリア
- ヨニー・スカルス (b. 1973) ナーム ・オーストラリア
- ポリー スタントン (b. 1976) ヴォーン・ オーストラリア
「Don’t Follow the Wind」は、見に行くことのできないコラボレーション展である。この展示は、東京電力福島第一原子力発電所周辺の帰還困難区域内で開催されており、そこは2011年に起きた福島第一原子力発電所のメルトダウンによって放射能汚染され住民たちが強制的に家・土地・コミュニティから退去されられた場所である。このプロジェクトのタイトルは、自宅を展示会場としてボランティアで提供した元住民であるコラボレーターの経験に由来する。この人物は、地震と津波の直後、福島第一原子力発電所で働いていた友人から電話を受けた。その友人は、発電所の状況が報道されているよりも悪いのですぐに家族と一緒に避難するようにと言ったのだ。そこで、彼は家族を連れて北へと向かった。彼は釣りやヨットを趣味にしているので、風の動きに詳しく敏感である。北に向かって車を走らせていた彼は、立ち止まって風を確認した。風の動きから、自分が逃げている方向に放射性物質が流れていることに気がついた彼は、すぐに避難する方向を変え、家族を北へ向かうよりもより適切な場所に連れて行くことができた。共同体としてこの彼の話が重要なのは、知識や情報を共有する非公式なネットワークとしての友情が彼の人生を変えたという点だけでなく、釣りやヨットなどの日常のスキルが、災害時に、ありふれたことから特別な対応能力へと転じたことだった。「Don’t Follow the Wind」に参加した人々は、この特殊で緊急性の高い大災害に応えるためには、文化もまた、ありふれたことから特別な対応能力へと転化させる必要があると感じたのである。
藤井は映像、インスタレーション、ワークショップやテキストなど複数のメディアを用い、芸術と社会的アクティビズムの関係性を探ってきた。作品の多くは、支配や搾取に関わる具体的な史実や社会的問題を出発点にリサーチやフィールドワークを行い、今日および歴史上の覇権、またそれを支える社会政治的システムを探求し、批評の可能性を探る。
視覚や聴覚から風景を知覚する方法を探り、フィールドレコーディングによる環境音と、ドローイング、テキスト、光など視覚 的な要素と組み合わせ、サウンド・インスタレーションや絵画作品、映像作品、パフォーマンスなどを制作し国内外で発表している。近年は、地球環境と人間社会との関係性をテーマに、地球温暖化で減少を続けている北海道知床のオホーツク海の流氷のリサーチを元に制作をしている。
近年の展覧会/プロジェクト/レジデンスプログラムに「The Phonurgia Nova Awards 2021”(Centre Wallonie Bruxelles de Paris, パリ, フランス, 2021), 「From Seeing to Acting”(Looiersgracht 60, アムステルダム, オランダ), 「HIAP – Helsinki International Artist Programme」(HIAP, ヘルシンキ, フィンランド, 2021), 「Land and Beyond」(POLA MUSEUM ANNEX, 東京, 2021),「冷たき熱帯、熱き流」(トーキョーアーツアンドスペース本郷,東京, 2021), 「道草展:未知とともに歩む」(水戸芸術館現代美術ギャラリー, 茨城, 2020),「Hyperthermia——温熱療法」(エマージェンシーズ! 039, NTT インターコミュニケーション・センター, 東京)など
コンポジション(構築)へのアプローチではなく、環境などの諸条件によって変化してゆく「事象」にフォーカスするインスタレーションやスカルプチャーを制作。近年の個展に「SP. by yuko mohri」(Ginza Sony Park、東京、2020年)、「Voluta」(カムデン・アーツ・センター、ロンドン、2018年)、「毛利悠子:ただし抵抗はあるものとする」(十和田市現代美術館、青森、2018年)があるほか、「グラスゴー・インターナショナル2021」(グラスゴー)、「アジア・パシフィック・トライエニアル2018」(ブリスベン)、「リヨン・ビエンナーレ2017」(リヨン)、「ヨコハマトリエンナーレ2014」(神奈川)など国内外の展覧会に参加。2015年、アジアン・カルチュラル・カウンシル(ACC)のグランティとして渡米。2015年に日産アートアワードグランプリ、2016年に神奈川文化賞未来賞、2017年に第67回芸術選奨文部科学大臣新人賞を受賞。2018年に文化庁文化交流使東アジア文化交流使として中国に滞在。
クリントン・ナイナ
私は1971年12月18日にビクトリア州のメルボルンで生まれた。1996年に他界した私の母、エレノア・ハーディングはトレス海峡諸島の出身で、東トレス海峡のMeriam Mer族とヨーク岬のKu-Ku族の血を引いている。彼女は政治活動家であり、精力的に社会福祉活動を行っていた。父の家系はデンマークとアイルランドのルーツを持つ。
私は人生のほとんどをメルボルンで過ごし、ビジュアル・アーティストとして活動している。私の家族には著名なアーティストが数名いる。
1972年1月26日、入植者によって「オーストラリアの建国記念日」とされる日(注1)に、当時生後1カ月だった私は母に連れられて、キャンベラに作られたばかりのアボリジナル・テント大使館(注2)を訪れ、アボリジニの土地権利に関する抗議活動に人生で初めて参加した。これが私の旅の始まりであり、私たち先住民族の生き残りと権利を求める長く続く闘いへの自分の政治意識について探求することとなった。
1991年にノーザン・メトロポリタン・カレッジ・オブ・テイフを卒業、Advanced Certificate of the Artsを取得。1992年から1994年にかけて、メルボルン大学ビクトリアン・カレッジ・オブ・ジ・アーツにて美術学士号を取得。美術/絵画学科では、先住民族初の卒業生となる。2001年から2003年にかけて、シドニーのニュー・サウス・ウェールズ大学で美術の修士号(研究)を取得。
また、国内外で展覧会やパフォーマンスを行ってきた。
私は、一般家庭にある材料、伝統色のハウスペイント・ビチューメンペイント・ホワイトキングという家庭用漂白剤などを用いて抽象画を制作する。また私は、言語・宗教・土地・国・標的・王冠・略奪による植民地化を象徴する支配的な文化とそのイメージを参照する。
(注1)わたしたち先住民にとっては侵略が始まった日で、「侵略の日(Invasion Day)」「生き残りの日(Survival Day)」「哀悼の日(Day of Mourning)」等と呼ばれる。
(注2)1972年のこの日、4名の先住民族が、キャンベラの旧国会議事堂の向かいの広場にビーチパラソルを立てそこを先住民族の大使館とし、この抗議活動を始めた。すぐにオーストラリア中から先住民族や志を共にする非先住民族が加わり、パラソルは、いくつかのテントになった。このテント大使館は数度の断続を経て、1992年の1月26日から恒久的に維持されている。土地の権利だけでなく、アボリジニのコミュニティへの資金援助、オーストラリア先住民の政治的表象、自治権、オーストラリアのアボリジニの主権など、さまざまな問題についての行動を促してきた。
(https://www.nma.gov.au/defining-moments/resources/aboriginal-tent-embassy)
ヨニー・スカルス。南オーストラリア州ウーメラ生まれ、Kokatha族とNukunu族の血を引く。スカルスは、ガラスと写真に内在する政治的性質と美的特質を学際的に探求している。スカルスは作品を通して植民地化が与え続けているアボリジニの人々への影響について言及することが多く、中でも、アボリジニの人々が故郷から追い出されたり移転させられたりしたことや、アボリジニの子供たちが家族から強制的に引き離されたことの影響を研究している。家族の歴史を中心に据えたスカルスの作品は、彼女の祖先の力強さに由来しており、彼女自身がパイプ役となり、過去からの重要な物語を伝えている。
スカルスは、2021年にオーストラリアン・センター・フォー・コンテンポラリー・アート(メルボルン)及びインスティチュート・オブ・モダン・アート(ブリスベン)にて、彼女の過去15年間の歩みを振り返る大規模な展覧会を開催。2020年には権威あるヤリンワ・フェローシップを受賞、2019年にはエディション・オフィスとともにビクトリア国立美術館より建築の助成を受け、その作品でディジーン賞にてスモール・ビルディング・オブ・ザ・イヤー賞を、2020年にナショナル・アーキテクチャー賞よりスモール・プロジェクト・アーキテクチャー賞を受賞。2018年、スカルスは、オーストラリアのビジュアルアートへの貢献を称えるケイト・チャリス・RAKA賞を、シェパートン・アート・ミュージアムよりインディジネス・セラミック賞を受賞。
ポリー・スタントンは、アーティストであり、映像作家です。彼女のフィルムやインスタレーションは、争われている場所や抽出地帯に焦点を当て、歴史、テクノロジー、資本と絡み合った政治的な交渉の場としての風景を提示しています。彼女の作品は、映画制作、サウンドデザイン、フィールドワーク、パフォーマンス、出版など、様々な分野で交差しながら、広大な敷地をベースに制作されています。オーストラリアと海外で広く展覧会を開催し、多くの助成金やアーティスト・イン・レジデンス・プログラムを受けています。RMITのメディア・コミュニケーション学部の講師および研究員を務める。
(03)キュレーター
- クリステン・シャープ (b. 1974) メルボルン・オーストラリア
- フィリップ・サマルツィス (b. 1963) メルボルン・オーストラリア
- アンドリュー・テツラフ (b. 1978) メルボルン・オーストラリア
クリステン・シャープ博士は、学者、作家、キュレーターである。 RMIT大学のアート学部の副学部長を務める。主な研究テーマは、現代アートと都市空間、アジアの現代アート、サウンドアート、国境を越えたプロジェクトでの共同制作など。 共著書に「Screen Ecologies: Art, Media and the Environment in the Asia-Pacific Region (with L. Hjorth, S. Pink and L. Williams, MIT Press, 2016)の共著者であり、RMIT大学のCAST(Contemporary Art and Social Transformation)研究グループのMigration + Mobilities研究エリアの共同リーダーでもある。クリステンは、現代アートの実践とグローバルな都市空間や環境テーマとの関係を再構築する、革新的で学際的な研究シンポジウムを数多く共同開催し、オーストラリアや海外の研究者やクリエイティブな実践者を集めている。
フィリップ・サマルツィスは、原生地域とそのコミュニティに影響を与える、社会的・環境的条件について研究している。自然的、人為的、地球物理的な力を捉えるために、複雑な録音技術を用いて入念なフィールドワークを行う。その録音作品は、様々な展覧会や放送、出版物に用いられ、ファインアートの分野において、音響作品の革新的な効果を実演する。サマルツィスは、観客に空間と場所との洗練された出会いを提供するために、知覚、没入、身体化の概念に特に関心を持つ。2009年、2015年、2020年の3度にわたってオーストラリア南極地域フェローシップを受け、現存する中で最も包括的な南極の音響研究を完成させた。南極特別研究員として制作した作品は、国内外で数十万人の観客に鑑賞されている。サマルツィスは、オーストラリア南極地域アート・フェローシップを記念してオーストラリア郵便局が発行した2.20ドルの切手に現在登場中。
アンドリュー・テツラフ。アーティスト、キュレーター。自然現象を体感すること及びその複合的な相関関係に焦点を当てた作品制作を通じて、知覚・不完全さ・ニュアンスに関心を寄せ、サステナビリティとエコロジーをテーマとした研究を行う。テツラフは、RMIT Cultureのシニアキュレーター及びビクトリア・パブリック・ギャラリー協会(PGAV) の副会長を務め、RMIT大学の博士課程に在籍中。近年、「Notes from the Field」展 (マレー・アート・ミュージアム、オルベリー、 2021) での展示、RMIT INTERSECTやRMIT Galleryでの展覧会及びスタジオ・アート・レジデンシーのプロデュース、フォーラム「Microresidency Network」(女子美術大学、東京、2020) やシンポジウム「Collective-Kolektif」(Bus Projects、メルボルン、2020) でのパネルセッションの主催などを行っている。